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3-8様 LIFE(スパイ編) の続き ロボと以前の妊娠騒ぎの発端になった病院へ行き、初めて診察を受けた。 まだ若い自分はどう見えるのかなんて不安で足が震えた。 でも、動く命を目にしたロボの号泣にあわや引きかける周りの視線の方が気に なって、そんなのどうでも良くなってしまった。 2人でそのまま区役所へ行き、あたしの家へ向かった。父の帰宅を待って受け 取った婚姻届と母子手帳を出すと、ロボは必死で頭を下げた。 「順番……逆……だよな?」 「す、すみません!でも、絶対幸せにしますからっ!ニコさんも幸子も俺の愛と 勇気とMAXパワーで必ずや守ってみせますから!!」 「あら名前まで決めてるの?」 突然の出来事に慌てない筈はないのだが、何だか不思議と両親は穏やかだった。 「須藤君ちにもご挨拶しなきゃな」 父はそう言うとロボの肩をポンと叩いた。 「ま、呑もうか?」 「は、はいっ!」 その夜は帰宅した一海ちゃんが逃げ出す程酔っ払った父とロボの2人に、 あたしと母は頭を痛めた。 「私もうおばさんなのー!?」 「私なんかおばあちゃんよ?それよりお父さん呑み過ぎよー」 「もう!明日も仕事でしょ?ロボ出世に響くよ!」 「あ、ああもういいんだ、あれもう他の人に決まっちゃったから」 「は?どういう事よ!」 「ん~、今日辞令が下りる日だったんだよね。でも今回はもう1人の人が決まった みたい。さっき電話で聞いた」 「……今日休んだから?そうなの!?」 大事な日だったんだ。だったら自分で何とかしたのに。 「まだ若いんだからさ~、また頑張るよ。それよりニコの方が今は大事。でも ……ゴメンね。しばらく貧乏かも」 あたしはううん、と首を振った。 「バカなんだから!……でも、こっちこそゴメン」 「何で謝るの?2人の事でしょ~。これからさ、嫌でも頑張んなきゃいけない んだから。ニコと幸子の幸せのためにも」 「ロボットは?」 「ま、少しは」 あたしが笑って答えるロボの手を取ると、空いた手があたしの頭をくしゃっ と撫でる。 「頑張ろうねニコ」 「うん」 ゴホン!とそこへ咳払いが1つ。 「あのね、2人っきりでやってくれる?」 一海ちゃんのツッコミにロボは慌てて 「じゃあ、またね!」 と帰って行った。 数日後ロボの御両親が慌てて上京し、林家にやってきた。 「本っ当にこのバカ息子は……お前順番が逆じゃないか!もう、こんなに早く お嬢さんを頂く事になってしまって申し訳ありません」 とお母さんがあの調子でロボの頭を掴んで下げさせ例のごとく頭をテーブルに ぶつけた。 額を抑えてヒイヒイ言ってるロボを無視して、両家の親は初孫話に花を咲か せ、あっけなく2人の結婚は決まった。 バタバタと式の日取りは決まり、少し体調の落着いた11月の終わりに式を 挙げる事になった。 「うわあ……」 「変?」 ううん、とロボは首を振る。 白無垢の綿帽子姿で腰掛けるあたしに妙にテンションが上がっているのがわかる。 「可愛い!惚れ直した~!」 「ば、バカッ!」 周りには友達や家族もいるのに恥かしくて赤くなった。でもそんなの気にしない のがロボだ。可愛い可愛いと笑う姿に周囲からも笑い声があがる。 「早過ぎるって心配したけど。大丈夫だね。ニコ幸せになりな」 「うん。むーちゃんありがと」 学校も何とか卒業できそうだ。不安はあるけど、幸せの期待の方が大きかった。 だが、あたしにはまだ1つの不安があった。 久しぶりに田舎へ帰っていたケロ山さんも、必死で捜したごぼ蔵も仕事の合間を 縫って現幸子(=信田コーン)夫妻まで来てくれた。 なのに……。 「ニコ、もうすぐ時間だよ」 「うん、そうだけど……」 ロボがあたしの肩を撫でて 「きっと来てくれるよ……きっと」 手を引いてくれる。 「とにかく行こう。みんな待ってる」 「うん……」 迫る時間に会場へと歩き出す。 滞りなく披露宴は終わり、二次会も無事に終わった。おいおい泣くロボに オタク仲間の人達がロボットアニメソングを歌いながらもらい泣きして、あたし の友達は多少ドン引き?したけど。 その日はあたし達は2人で初めてホテルに部屋を取って泊まった。 高層階のその部屋で窓の外を並んで眺めながらあの日を思い出す。 「やっぱり星は東京じゃ見えないね」 「うん。でもニコ見てごらん。夜景が凄く綺麗だよ」 「本当だ……。あの日の星空みたいだね」 少し膨らみかけたお腹の中の命を授かったあの日。あたしは決して後悔しない と決めた。 「……結局来てくれなかったね」 ロボの言葉にあたしは切なくなった。 「なんで来てくれなかったんだろう?」 ずっと空いたままの2つの席が披露宴の間中気になって仕方がなかった。 「ちゃんと約束したのになあ……」 「俺携帯に掛けてみたんだけど、繋がらないんだ。なんかあったのかなあ」 「まさか!」 社長とよっちゃん。 2人はとうとう最後まで姿を現してくれなかった。 「明日さ、地蔵堂に行こう?ね、ニコ」 「うん。……あっ!」 突然の感触にあたしはお腹を抑えてつい叫んでしまった。 「何?お腹どうかしたの!?大丈夫?」 「あ、うんゴメン。そうじゃないの」 心配そうにあたしを抱き締めようとするロボの姿に安心して、ちょっと不謹慎 にも笑ってしまった。 「な、何がおかしいの?」 「ううん、あのさ……動いた」 「へっ?」 「だから、幸子が初めて動くのがわかったの!」 「ほ、本当?」 ロボが慌てて膝を付くとお腹に顔を寄せた。 「…………反応ないよ?」 「そりゃいつもってわけにはいかないよー」 ちぇ~っ!て唇を尖らせて、ロボは笑った。 あたしはそんなロボがとてもとても愛しくて。 「ねえロボ、キスしていい?」 ロボは立ち上がってあたしに顔を近付け、目を閉じた。その首に腕を絡ませ ゆっくり唇を押し当てた。 「……今日から堂々、須藤さんだね」 ロボはそう言ってあたしにキスを返す。一応籍だけは入れてあるのだけど、 ロボの部屋は2人じゃ手狭で、あたしは大学も家族の後押しのかいあって一応 受験だけはするつもりなので学生のうちは実家にいる事になっている。学校でも 林で通しているし、だからなかなか実感はなくて……。 「ねえロボ、ずっと我慢させてごめんね」 「ん?……ああ」 あたしは少し大きくなった胸にロボの手を引いて当てた。 「少しなら大丈夫だよ……優しく、ね」 「い、いいの?」 「ってゆーか、ロボ嫌じゃないの?」 「何で?ニコがいいなら……ちょっと嬉しい」 そっとベッドに運ばれ、寝かされた。 「無理なら、その、手とかでもいいよ……?」 「うん、わかった」 「何度目の初夜かな~?」 「は?」 「おっぱい、前よりおっきい……あ~、やっぱ我慢できない!」 「あの、ロボだけのもんじゃないんだけど」 「今はまだ俺のだし」 この先大丈夫か……?やっぱりちょっとだけ、不安。 翌日地蔵堂へ行ったあたし達が見た物は。 「何これ……!!」 『勝手ながら閉店致します』の貼紙がただ1枚貼られただけの、鍵の掛かった 旧い扉。 「どういう事なの?ねえ何も聞いてないよね!?」 「うん……あっ」 取り乱したあたしを抱き寄せながら辺りを見回したロボが何かを見つけた。 ロボなら何とか届く位の高さの格子に挟まれたそれを覗くと、あたしはロボの 胸に顔を埋めて久々に、泣いた。 季節は移り、あたしは大学に受かってしまった。春もすぐそこという頃に思い がけない事が起こった。 「取り壊し!?」 ロボのアパートが立て替えの為に壊される事になり、立ち退かざるを得なく なってしまったのだ。 「どうしよう?もうすぐ産まれるし、ニコだって大学には行って貰いたいし、 あ~、こんな時に~」 どのみちいつかはこうなるとは思ってたけど、こんなに早いとは。ロボは 頭を抱えている。だけど、あたしには奥の手?があったのだ、実は。 「でもさ、丁度良かったのかも」 「へ、何があ?」 「あのね、この春から一海ちゃん1人暮らしするんだって」 あたしもこうなったし、やっと父の許可が降りたのだ。 「そうなの?」 「うん、だからね。部屋少し空くの。親も大学行ってる時は幸子見てくれる って言うし、それで……」 「それで?」 「良かったら、ロボしばらくの間一緒に住まないか?って、お父さんが」 「本当?」 色々理由ありなあたし達とはいえ、いきなり同居なんか無理だろうと思った。 だが、 「いいの~?じゃあしばらくそうさせて貰おっかなあ」 あんまり簡単に決めたので拍子抜けしてしまった。 「えっ、ロボ嫌じゃないの?無理しなくていいんだよ?」 「何で?だって賑やかで楽しいじゃない。それにニコだって色々安心でしょ?」 「そうだけど……」 そっか、結婚しても通い婚で1人暮らしと変わりないもんなあ。ロボ、案外 寂しかったのかも。 「でも結構狭いよ?大丈夫?」 「そんなの。ニコと一緒にいられるなら平気だよ!嬉しいな~」 ああ、あの部屋ロボットで埋るんだろうなあ。大丈夫だろうか……。喜々と して育児用品とマックスロボを交互に眺めるロボを見て、あたしは 「……帰ったらとりあえず片付けよう」 と考えていた。 春になり、とりあえず無理ならその時だ、とあたしは大学に行き始めた。 ロボが来てからやっぱり部屋の壁はロボットの棚で埋ってしまったが……。 「もー、まだ産まれないのかなあ」 「もう予定日過ぎちゃったよ、幸子そろそろ出てきなよ~」 予定日を数日過ぎて、まだあたしは家にいる。ロボがしょっちゅうお腹に声を 掛けて呼んでいる。 「きっと居心地いいんだよ、ニコのお腹」 「でも重いし。そろそろヤバいんじゃない?」 最初だからそんなもんよ、なんて母も言うし、気にしないでおこうとは思う んだけど。 「お茶貰ってくるね」 とロボが階下へ降りてゆく。ふと部屋の隅に目を向けると写真が目に止まった。 何気に手に取って眺めながら呟く。 「もう半年経つんだなあ……」 何故かセピア色加工の式当日の写真。ロボに手を引かれたあたしはちょっと だけ寂しそうに笑ってる。それはきっとあの2人のせい。 あの日地蔵堂に残されてあった、ロボが見つけた物。 『またいつか』 人の裏で生きて行く2人は、表の世界には表れてはいけないと思ったのだろう とロボは言った。 だったらそれを責めてはいけないのかもしれない。 写真を元に戻そうと手を伸ばして、あたしはそのまま動けなくなった。 「…………あっ!」 足下に生暖い感触。 「ロボ、ロボーー!」 「何?ニコどうしたの!」 只事ではないと思ったのかドタドタと物凄い音を立てて掛け上って来る。 「は、破水した!産まれちゃうかも」 「えっ!え~~~~!?お、お義母さん、お義父さあぁぁん!!」 数十分後には、あたし達は慌ててロボの車で病院に駆け込んだのだった。 「えー、いいよ別に」 「ダメ!ニコ1人苦しませるなんて出来ないっ!」 どうしても立ち会うんだと聞かなくて、ロボはずっとあたしの手を握り締め、 その瞬間を待っていた。 苦しくて苦しくてもうやだ!って何度叫びそうになったかわからない。本当に もうダメだと思ったその時、それは聞こえた。 くぐもったような小さく強い声。確かに聞いた。 そして 「さ、幸子だあ……ニコ、やったね!頑張ったね」 そう言ってきっとボロボロ泣きながらあたしの手を握り締めていたロボの声を。 あたしは一生忘れない。 時計の針は12時を回っていた。 『5月22日0時……』 長女幸子誕生。 あれから数年経ち、あたし達が長年住んだ家は取り壊しが決まってしまって、 同居は解消する事になり、親子3人で生活を始めている。 新しいアパートは相変わらずロボット付きで少し狭いし、幸子も保育園に預け ながらの大学生活は大変だけど、毎日が幸せで忙しい。あたしも来年3月には卒業だ。 「幸子そろそろパパとお片付けしようね~」 「えーっ」 「もう、ご飯出来てるのに食べられないでしょ!今日はカレーなんだけどなあ」 「えっ!やったあ幸子も大好きなママのカレーだってさ。パパ早く食べたいなあ」 「はーい。オモチャ、ないないするー」 「偉いね、じゃあパパと片付けようね。MAXターボだっ!」 「だー♪」 表を歩く親子連れの母親がふと立ち止まる。 「ここも変ったなぁ」 1度だけ来た事のあった場所。もう7、8年も前だろうか。あの時は古い美容室 の看板があって、その2階に不思議な男の子が住んでいた。たくさんのロボットと。 今は新しく立て替えたアパートから若い両親と小さな子供の声がする。 「ママ、パパが呼んでるよー」 「はいはい、行こうね」 昭子、と呼ばれたその人は笑いながら息子の手を引いて歩いて行った。 「寝た?」 「うん寝たよ~。可愛いなぁ」 ロボは幸子に添い寝しながら寝顔を眺めている。ニコは風呂上りに髪を拭き ながらロボに話しかけた。 「ねぇロボ、あたし卒業したら仕事しようと思うんだけど……」 「あ、そうなの?うん、俺はどっちでもいいよ」 「それがさぁ」 ニコはロボの目の前に1枚のチラシを差し出した。 「な、何?」 「スカウト?されちゃった」 チラシには『骨董品・地蔵堂開店 従業員募集』の文字。 「ちょっとニコ、幸子だっているんだよ?スパイは……」 「だから、あたしが遣うのはこれ」 と耳を指す。 「盗聴機の解析とか、あとあたしの声色は利用価値があるみたいでさ。直接危ない 事はやんないよ!表向きはよっちゃんの代わりに社長のお守だしね」 よっちゃんは本格的にスパイとして活動したいため、その留守が任せられる 人が欲しいらしい。 「帰って来たんだぁ~。でも、どこで……?」 「それがさぁ」 いつものように幸子を保育園に迎えに行ったら、多額の寄付をしに来た不思議な 女性と秘書らしき男性がいると聞いた。 「何か悪寒が……」 帰りにスーパーで幸子がしきりに出口を指差すので見てみると、そこにいたのは。 『おう、久しぶりだな』 社長の夕飯の買い出しに来たよっちゃんだったんだ。 「あ、お髭のおじちゃんだ」 ……やっぱりね。 「で、地蔵堂にスカウト?されちゃったわけ」 「う~ん」 ロボは悩む。当たり前だよね、今までとは違うんだもん。勿論それは式に来て くれなかったあの2人もわかってる事だったけど。 「ちょっと時間ちょうだい?やっぱりニコの事だし、心配だったりもするしさ」 「うん、わかってるよ」 明かりを落として、布団に入る。川の字にならずにロボの方へ。 「なあに?ニコ」 「あのね、幸子弟が欲しいんだって」 「え~そうなの?そっかあ、ふうん」 「どうしようか?」 「ん~~っ……とりあえず!」 胸のボタンを外しながら尖端を撫で回す。 「えっ、ちょっロボ……や、ん、……あっ」 「し~っ、幸子起きちゃうよ♪」 有無を言わさずに指はショーツの中へ。 「んもう……あんっ」 「なんか久々……あ、もう濡れてるよ?」 「やらしっ!」 首筋に唇を這わされまだまだ今夜は寝かせては貰えそうにない。 時計は日付が変わって、聞こえるのは可愛い寝息と互いの事後の吐息だけ。 「ねえニコ、仕事してもいいよ」 「えっ?」 「直接危ないことは困るけど。ニコが出来る事は助けてあげたら?」 「えー、だって」 いくらなんでもロボは今度ばかりは反対すると思った。 「だってどうせニコからやりたいって言ったんじゃないの?わかるんだよ、俺には」 「……ばれてたか」 遠慮がちに社長のお守を頼んで来たのはよっちゃん。それは本当なんだけど、 やる気になってたのはあたしの方だ、実は。 「だって、あのワガママな社長のお守なんかよっちゃん以外じゃあたししか無理 に決まってるじゃん」 「アハハッ、そりゃそうだね」 ロボは言う。 「ならやれるのは宇宙でニコだけって事じゃん」 「そんな事言うとときめいちゃうよ?」 笑いながらロボは「いいよ」ってキスをする。 「弟どうしよう?」 「ロボに任せる」 じゃあ聞くまでもないと抱き締められて再び夜の時間を味わった。 また新しく忙しい日々はやってくるのだろう。けどそれが人生の面白さなら、あたしはきっと それをまだ知らない。 **終**
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陸奥国 大沼郡 野尻組 小野川(おのかは)村 大日本地誌大系第33巻 66コマ目 府城の西南に当り行程9里15町。 南北2区に住し、その間1町余を隔つ。 南を上坪(うはつほ)という。家数9軒、東西20間・南北2町13間。 北を下坪(しもつほ)という。家数11軒、東西19間・南北2町23間。 山中に住し西南北に田圃(たんぼ)を開く。 下坪の村中に官より令せらるる掟条目の制札あり。 東1里7町冑組下谷地村に界ひ博士峠を限りとす。その村は辰(東南東)に当り2里31町。 西15町飱丸村の山界に至る。その村まで1里3町20間余。 南31町両原村の山界に至る。その村は未申(南西)に当り1里5町。 北24町大谷組琵琶首村の界に至る。その村まで1里23町。 端村 大岐(おほまた) 本村より亥(北北西)の方18町にあり。 家数7軒、東西27間・南北1町20間。 山中に住し東は六沢川に傍ふ。 木地小屋 岩下(いはのした) 本村の戌(西北西)の方12町にあり。 家数3軒、東西町27間・南北9間。 山中に住す。東北は六沢川に傍ふ。 山川 博士峠(はかせとうげ) 村端より東に登ること1里7町にして頂に至る。 下谷地村にゆく道なり。 六沢川(むさはかわ) 村西2町にあり。 博士山の中朝日森(あさひがもり)という所より流れ出、北に流るること1里30町琵琶首村の界に入り中川となる。 広7間。 原野 辻原(つしはら) 村西5町にあり。 東西6町・南北2町10間。 この村の秣場なり。 楢布原(ならふはら) 村より戌(西北西)の方13町にあり。 東西8町・南北4町。 関梁 橋 村西2町六沢川に架す。 長7間、隣村の通路、丸木橋なり。 神社 三島神社 祭神 三島神? 相殿 稲荷神 若宮八幡 山神 鎮座 不明 上坪の東にあり。 石鳥居拝殿あり。小中津川村束原石見が司なり。 雷神社 祭神 雷神? 相殿 山神 勧請 不明 下坪より寅(東北東)の方30間余にあり。 鳥居あり。束原石見これを司る。 山神社 祭神 山神? 鎮座 不明 上坪の東1里6町、博士峠にあり。 村民の持なり。 寺院 大乗寺 上坪より寅(東北東)の方20間余にあり。 冑組尾岐窪村龍門寺の末山曹洞宗なり。 旧は地蔵堂にて、天文22年(1553年)に創建す。 その後法華の徒じゅうして妙典山大乗寺と名く。 寛文中(1661年~1673年)龍門寺4世黙岑を請て開山とし、それより龍門寺に属すという。 本尊地蔵客殿に安ず。 Google Map博士峠 三島神社 大山祇神社(大岐) 曹洞宗 大乗寺
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ニコ型ロボ(人形)?のその後 押入れを片付けていたロボは、箱に入ったニコ型人形をみつけた。 ロボ「うわ、すっかり忘れてた・・・すまん」 人形を新聞紙を敷いたベランダに干してやった。 ロボ「これ作ったときからもう4年かー」 高校生だったニコを模した人形は、今はもう成人して母親になったニコ のどこか懐かしい面影を残している。 ロボ「・・・かわいそうだけど、やっぱ、もう処分しないとダメだよなあ」 どこか人形供養のお寺にでももっていこう、とロボは思った。 幸子「うぇーーーうぇーーーーーん」 ロボ「幸子~どうしたの?もう~。ご機嫌ななめなのかな?」 いっこうに赤ん坊の幸子は泣き止まない。 ロボ「ニコは今晩は依頼の件で遅いんだよなー・・・こまったな」 泣き止まない幸子を抱いてウロウロと部屋を歩くロボ。玩具やマックスロボ であやしても、効き目がない。そのとき、ベランダから取り込んで部屋の 隅に置いてあるニコ型ロボットと目が合った。 ロボ「ほーら、ママだよ~」 幸子をニコ型人形に近づけると、幸子が泣き止んで人形を見た。 幸子「アーアー」 人形に手をのばす幸子。音声スイッチをいれてみる。 幸子「アー」 ニコ型「トマトハマッークス」 幸子「きゃっきゃっ」 音声機能をいじってニコがふきこんだ声がした。喜ぶ幸子。 人形の横に幸子をおろしてやると、幸子はハイハイしながら、ニコ人形 の体に寄っていった。人形のひざや胸に顔をうめてみたりする幸子。 ロボ「やっぱ寂しいんだな・・・幸子」 ニコが地蔵堂の活動を再開したので、まだハイハイする月齢で保育園に行 きだした幸子である。 ロボ「そうだ!」 ニコ型「さっちゃーん」 幸子「あうあー」 数日後、ニコ型にはニコの声を新たに録音し、着ているものも変えた。 ロボ「子守唄も入れたしニコ型にはこれからがんばってもらわないとね」 ニコ「・・・なんかこめんね。幸子もロボも。私が依頼なんか受けるから・・・」 ニコ型と遊ぶ幸子を見てニコはすまなそうに言った。 ロボ「いいんだよ、ニコはニコにしかできないことで、世界の誰かに 夢を与えているんだからさ」 ロボはそっとニコを抱きしめた。 ロボ「あのニコ型もニコ型にしかできないことが、あるようにね」 ニコ「ロボ・・・」 おしまい
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合計 - 今日 - 昨日 - 合計 - 2021-12-11 21 53 07 (Sat) トップページ 地域分類 荒尾市 熊本県北部で福岡県と隣接する。市内中部には九州最大級の遊園地、グリーンランドがあり、週末は団体客で賑わう。市街地は福岡県大牟田市から連続している。交通面で荒尾市と大牟田市が連携すれば大牟田市は発展の可能性があるのだが、 神社 下井手八幡宮 唐崎宮 緑ヶ丘地蔵堂 別当塚古墳群 考婦津麻子のお墓 温泉 グリーンランド温泉 弥生乃湯 うどん店 松屋うどん 三ノ宮店 天晴うどん レストラン すたみな太郎 荒尾店 志高 熊本荒尾店 梨の花 資料館 宮崎兄弟資料館&生家 荒尾ときめき市 前川商店 駅 荒尾駅 南荒尾駅 交通 荒尾市交通局 バス停 高専寮前 川北上 川北公民館前 鐘ヶ渕 平井校前 尼ヶ島 ショッピングセンター あらおシティモール ケーズデンキ 荒尾本店 グリーンモール1番街 ロックタウン荒尾 ブックスあんとく 荒尾店 その他 深浦畳製作所 川北公民館 助丸橋 佳景橋 岩本橋 #bf
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陸奥国 大沼郡 大谷組 琵琶首(ひはのくひ)村 大日本地誌大系第33巻 61コマ目 府城の西に当り行程8里7町余。 家数20軒、東西40間・南北1町52間。 山間に住す。 西は中川に臨み南北に菜圃(さいほ)あり。 東4町24間大成沢村の山に界ふ。 西9町50間浅岐村の山に界ふ。 南1里4町6間野尻組小野川村の界に至る。その村まで1里23町。 北14町8間大成沢村の界に至る。その村まで35町余。 木地小屋 下平(しもたひら) 本村の南18町にあり。 家数5軒、東西26間・南北38間。 山中に住し西は中川に傍(そ)ふ。 山川 志津倉山 村西25町にあり。 頂まで3町。 間方村及び野尻組下中川村と峯を界ふ。 中川 上流を六沢川という。 小野川村の境内より来り、村西を過ぎ北に流るること1里16町大成沢村の界に入る。 神社 第六天神社 祭神 第六天神? 勧請 不明 村より未(南南西)の方1町にあり。 鳥居拝殿あり。村民の持なり。 寺院 地蔵堂 村中にあり。 草創の初詳ならず。 村民の持なり。 Google Map志津倉山 多賀神社 お堂 お堂(下平) 他化自在天(第六天神)(Wikipedia)
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2スレ 2-180様 深い想い の続き 「あら?また夕食の準備だけして帰って来ちゃったの?」 一海ちゃんは私を見て言った。 「うん、そうだよ。」 「たまにはあんたも一緒に食べてくればいいのに。」 「う~ん、そうなんだけど、ロボ最近忙しくて何時に帰ってくるか分からないんだよね。」 「そんなの、帰ってくるまで待てばいいんじゃないの。」 「うん、そうだけど…。なんか遅くなるのも…。 「なに言ってんのよ。 お父さんとお母さんがそんなこと気にするわけないでしょ。 それに今までだって、夜ふっと消えて帰ってこなかったこと沢山あったじゃん。」 「う~ん、だからなにもない時は家に居ようかなぁと思って…。 それに休みの日に会えるからいいんだよ。」 「ふ~ん、そんなもんかしら。」 ロボは決してエリートなんかじゃないけど、ロボなりに一生懸命仕事をしてる。 最近は少しずつだけどそれなりに責任のある仕事も任されているよう。 そのため平日は遅くまで残業することが多い。 ロボは 「休みの日にニコに会うため、平日は一生懸命仕事をする!」と言っている。 そんなロボのために私は自分が早く帰れた日は、 ロボの部屋に行って食事の支度や部屋を片付けたりしている。 会えない寂しさはあるけど、こういう関係も良いかもと思う今日この頃。 その日も私はロボの部屋でカレーを作っていた。 勿論カレー以外にも色々と作れるけど、カレーだと2、3日保つので良く作る。 それにロボは私が作るカレーが大好きみたいだし。 「よし!これでよし!」 テーブルに用意したお皿の上に手ぬぐいを被せ私は言った。 「あれ?そういえば卵あったかな?」 冷蔵庫を開けると卵はなかった。 「そっか、朝ロボが食べちゃったんだね。 しょうがなぁいな、買ってくるか。」 ニコがロボの部屋を出から少しして、大きな人影がロボの部屋に入っていった。 「はぁ~今日も疲れたなぁ。」 ロボは部屋に向かってトボトボと歩いていた。 「あれ?電気が点いてるぞ。ニコ、まだ居るんだぁ。」 ロボは顔を輝かせながら階段を急いで上がって扉を開いた。 「ただいマックス!。まだ居…。」 ロボは言葉を飲み込んだ。 部屋の中に居たのはニコじゃなかった。 「お帰り。」 「どうしたの?急に!びっくりしたじゃないか!なにやってんの?母ちゃん!」 「何をって。見れば分かるだろ。カレー食べてんだよ。」 「さあ、お前もお食べ。美味しいよ。」 『なぁんだ、ニコじゃないのか…。』 ロボは意気消沈して靴を脱いで部屋に上がった。 その時だった玄関が開いたのは。 「ロボ!帰ってたんだ!」 ニコだった。 ロボは口をパクパクして慌てた。 こんな時のロボはパニックっていて頼りにならないことをニコは知っていた。 ロボの後ろから里子が現れニコも急な出来事に驚いた。 「須藤威一郎の母です。はじめまして。」 「あ、は、はい、林二湖です。 あのお母さん、はじめてじゃ…。」 ニコは「4年ほど前に一度お会いしてます。」と言おうとしたが里子の言葉がそれを遮った。 「ニコさんね。威一郎がお世話になっております。」 里子はニコにお辞儀をして、次にロボを睨んだ。 「で、威一郎。ニコさんとは?」 ロボは口をパクパクするだけだった。 「まさかあんた…。 こんな若い娘に何かしたんじゃないだろうね!?」 「ち、違うよ!母ちゃん!そ、そんなんじゃないよ。」 「じゃあ、なんなんだ!?」 「と、友達だよ。そ、そう友達!」 ニコはロボの言葉にムッとした。 「そう、お友達なのね。」 里子はニコを見て微笑んだ。 「ニコさん。ごめんなさいね。お気を悪くしないでね。 でも…。 あなたみたいな若い娘さんが、夜大人の男の人の部屋にいるのはどうかと思うわよ。」 「あ、いえ、いえ。そんなんじゃないです。 ロボ…。威一郎さんに卵を頼まれていたので届けに来ただけですから。」 「あら、そうなの。」 ニコは卵を里子に渡してロボの部屋を出て行った。 ロボは相変わらずオドオドしているだけだった。 「この馬鹿者が!」 里子はロボの頭を平手で叩いた。 「痛いよぉ、母ちゃん。」 「あんた!それぐらいじゃ済まないよ。 私が何を怒っているか、よく考えな!」 「なによ!ロボの奴!あったま来た!」 私は悔しかった。情けなかった。 「何が『友達』よ! 違うでしょ!『恋人』って紹介すべきなんじゃないの! ちょっとお母さんに睨まれたぐらいで怖じ気づいちゃって。 意気地なし!」 私とロボは10歳の歳の差がある。 50歳と40歳だったら何も思われないけど、28歳と18歳だと周りから変な目で見られたりする。 私はそんなこと全然気にしていないし、ロボだって今は大して気にしてない。 私が高校生だということには気を使ってくれているようだけど。 『私が若いのが何故いけないの!? ロボと同じ歳だったらいいの!? なんで? 私だって好きで10年遅く生まれたんじゃないから!』 周りから変な目で見られることもしばしばあった。 そんな時は必ずロボは私を庇ってくれた。 私たちが真剣に付き合っていることを主張してくれた。 あの時、私が酔っぱらいに「援助交際」と侮辱された時も 「この娘はそんな娘じゃない!俺たちは真剣に付き合ってるんだ!」 と泣きながら周りに訴えてくれた。 なのに、なんで? 『なんでお母さんにちゃんと話さないの? ロボのバカ!』 翌日、私は地蔵堂に呼ばれた。 「今度はどんな仕事なんですか? 今ロボはいないから私だけで出来る仕事じゃないと駄目ですよ。」 私はちょっとふて腐れながら言った。 「あら?そうなの? でもね、ちょうど良かったかもしれないわ。 今回はあなたにしか出来ない仕事だから。」 「え?なんなんですか?」 「今回は簡単な身上調査なの。 昨日、東京に来ている息子の身上調査をお願いしに田舎からお母さんが来られたの。 なんでもね。 もう28歳になるのにまだ独身でフラフラしているから田舎に呼び戻そうとしてるんだけど なかなか戻ろうとしないんですって。 それで、東京を離れられない理由があるんじゃないかと思って調査を依頼しに来たの。 お母さん自身はこの件に反対みたいなんだけど、親戚が煩いから仕方なしにって言ってたわ。 これが今回のターゲット。」 社長は写真を一枚私に渡した。 私はその写真を見て驚いた。 「え!?ロボじゃないですか!」 「そうなの、あの手下がターゲットなの。」 「え、えぇ~!」 「ね、だから、あなたにしかできないでしょ。 それにとても簡単じゃなぁい。 あなただったら直ぐにでも報告書書けるでしょ。 一応調査したことにしないといけないから、報告者は一週間後にこの住所に送って頂戴。 それと、ターゲットが田舎に帰る可能性なんかも書き加えておいて頂戴。」 私は思考が停止したまま住所が書かれたメモを受け取った。 「特に異性関係について詳しく知りたいって言っていたわ。 益々あなたには簡単なことでしょ? 自分のことを書けばいいんだから。ねぇ?」 「自分のことなんか書けません。書きたくありません!」 「あら?どうしたの?また痴話喧嘩?」 「痴話喧嘩なんかじゃないです!本気喧嘩です!」 「そうなの? ま、それはそれ。これはこれね。 とにかく頼んだわよ。 これはちゃんとした仕事なんだからね。そこの所を間違わないで頂戴ね。」 私は半ば呆然として地蔵堂を後にした。 「なんなのよぉ!もう! このタイミングで、この仕事!」 私は苛々していた。 でも、よくよく考えると、これは偶然じゃなく必然だったことが分かる。 私がこんなに苛々するのは、お母さんに対するロボの態度のせいであって、 そのお母さんはロボの身上調査を依頼しに来たんだから、この状況はある意味当然の結果。 頭で理解はしてる。でも、感情が追い付いていかない。 私は家に帰りパソコンのワープロソフトを立ち上げた。 画面には「須藤威一郎に関する身上調査報告書」と表示されていた。 暫くその文字を見ながら今までのこと、ロボのことを思い起こしていた。 そして、思いつくままキーボードを叩いた。 何度も読み返し、修正加筆した。 そして二日後、私は再び地蔵堂に行った。 「報告書出来たんで、これから郵便局に行って出してきます。 書留でいいんですよね。領収書はあとで持ってきます。」 「あら、もう出来ちゃったの? さすが早いわね。でも…。」 社長は言葉を一旦切った。 「ちょっと早すぎなぁい?」 「いいんです。一週間なんか待ってられません。」 「ふ~ん、そうなの。 それで、どんなことを書いたの?もう封してあるじゃなぁい。 見れないわ。 一応、私責任者なんだから、気になるわ。」 「大丈夫です。社長に迷惑を掛けるようなことは一言も書いてありませんから。」 「そ、分かったわ。あなたを信じるわ。 ちょっと早いけど、優秀な調査員に依頼すると言っておいたから大丈夫でしょ。 それじゃ、あとで精算するわ。」 私は地蔵堂を出て郵便局に向かった。 ロボとはあれから話をしてない。 何度も携帯に電話があったみたいだけど私は着信拒否していた。 郵便局は多少混んでいて発送するまでに少々時間を要した。 やっと手続きが終わり郵便局を出ると私を呼ぶ声が聞こえた。 「ニコぉ。」 私は声のする方を向いた。 ロボだった。 「どうしてここが?」 「地蔵堂で聞いた。」 「ふーん。」 私は何を話していいのか分からず、ロボを置いて先に歩いた。 ロボは早足で歩いて私の前に立った。 そして頭を下げて言った。 「ニコ、ごめん。ホントごめん。怒っているよね?」 「別に。」 私はロボをよけてまた歩き出した。 「やっぱ許してくれないよね…。俺…。ニコを傷つけちゃったから…。」 ロボは私の後ろを項垂れながら歩いていた。 暫くして、私は振り向いてキツイ調子で話した。 「どうせ、お母さんに私のことを話したら反対されると思ったんでしょ! 歳が離れすぎているとか私が若すぎるとか何とか言われて。 ロボは気が弱いんだから!」 ロボは俯きながら言った。 「うん…。そうなんだ…。 俺が若い娘をたぶらかしていると思って頭ごなしに反対すると思って。」 「でも、いつもだったら、ちゃんと言ったじゃない! 真面目に付き合っているんだって!」 「う、うん、そうなんだけど…。 俺…。母ちゃん怖くて。俺のいうことなんか信じてもらえないと思って…。 だから…。だから咄嗟にあんなこと言っちゃったんだ…。 友達だって…。」 私は怒った顔で黙ったままロボを見ていた。 暫くしてロボは顔を上げ真剣な目で私の顔を見た。 「でもね。さっき!母ちゃんに正直に話した。ニコのことを。 だから聞いて。俺の話を。」 「分かってたよ。」 ロボの話を聞いて里子は言った。 「え?」 「お前の部屋に入って直ぐに分かったよ。女の人がいることは。 お前も綺麗好きで昔から部屋を綺麗にしてたけど、それでも脱いだ寝間着までは畳まなかっただろ? バターはちゃんとバターケースに入ってたし、輪ゴムは貯金箱じゃなく取り易いように掛かっていた。 それで、とても几帳面な女の人と直ぐに分かったよ。」 「ふ~ん。」 「それにカレーだよ。」 「え?カレー。」 「カレーはまだ温かった。 お前は会社で居ないはずだから、じゃあ誰が作ったんだ?ってことになるだろ? その後お前が帰ってきて、あの娘が卵を持ってきた。 それでピンと来たよ。」 「そうなんだ…。」 「それと、とても気配りが効くね。あの娘は。 お前が帰って直ぐに食べれるよう、お皿とスプーンを揃えてテーブルの上に置いてあった。 埃が被らないように手ぬぐいをかけてね。 ワンセットしか用意してなかったから、あの娘は家に帰るつもりだったんだろ。 ちゃんとわきまえている。今時の娘としては珍しい。 ただね、あんなに若い娘とは思わなかったんだよ。 だから、あんたを試したんだ。」 「え?どういうこと。」 「お前とあの娘はいくつ離れてるんだい?」 「えっとぉ、10歳。丁度10歳。誕生日一緒だから。」 「威一郎、いいかい。よくお聞き。 私ぐらいの歳になればこれからの10年は大した変化がない。 しかし、18歳からの10年は大きく変化する。 お前だって、学生から社会人になって大きく変化したろ?」 ロボは頷いた。 「だからお前はもっとしっかりしなきゃならん。」 「え?どういうこと?」 「ニコさんは、これから大学、会社と益々世界が広がる。 その中で、お前なんかが足下に及ばない素敵な男性との出会いもあるかもしれない。 そんな時、お前がだらしなかったらニコさんはお前の元を去っていってしまうだろ?」 「うん、そうだ。」 「だからお前はしっかりしなきゃならん。 私に反対されるのを怖がっているようじゃ、まだ駄目だ。 しっかりおし!」 里子はロボの肩を叩いた。 ロボは俯いた。 「母ちゃん…。母ちゃんの感想を聞きたい。 母ちゃんの感想を聞いても俺の気持ちは変わらないけど…。 母ちゃん、ニコのことどう思う?」 「お前には勿体ないぐらいいい娘じゃないか。 あんたにしては上出来だ。」 「母ちゃんも、そう思う?」 「ああ、そう思うさ。 さ、早くあの娘の所に行って謝ってきな。 私はその間に帰るとするから。」 「うん、分かった。母ちゃんも元気で。」 ロボは急いで部屋を出た。 『ニコ、ごめん。俺、もっともっとしっかりするから!』 私はロボの話を黙って聞いていた。 「だから。だから、俺。これからも頑張る。 ニコに愛想尽かされないように頑張る。」 ロボは力強く握り拳を握って宣言した。 「大丈夫だよぉ、私は。 ブレたりなんかしないから。」 「ホント!」 ロボは嬉しそうな顔をした。 「今回だって…。 そりゃぁ、ムッとしたけど…。ロボだったら仕方ないかなぁと思ったし。 だから、ロボと別れようなんて全然思わなかったよ。 ただちょっとお腹の蟲が収まらなかったの。」 「じゃあ、許してくれる。」 「うん。今回だけ特別。でも、これからは私のことを隠したりしないでね。 私は歳の差なんか全然気にしてないんだから。」 私は笑った。 ロボは目を輝かせた。 「勿論! 良かったぁ。許してくれるんだぁ。良かったぁ。」 ロボは安堵のため息をついた。 「私より…。ロボの方が心配ね。」 私はちょっと意地悪な顔をして言った。 「え?何が?」 「だってロボ、女好きじゃん。 私のことなんかとっとと放って綺麗な女の人の所に行っちゃいそうじゃん。」 「なんて、ことをぉ。ない!それは断じてない!」 「冗談よ。」 私は笑いながらロボに腕組みした。 里子は帰宅した翌日郵便物を受け取った。 「もう今更用はないけど…。ま、せっかくだから読ませてもらうかね。」 ------------------------------------------------------------------------------- 「須藤威一郎に関する身上調査報告書」 須藤威一郎、28歳。 性格は温厚で争い事を好まない。 勤務態度は可もなく不可もなく、与えられた仕事を自分なりに一生懸命こなしている。 最近では責任ある仕事を任され残業をしながら確実に仕事をこなしている。 趣味はロボットアニメと模型作り。 単なる趣味の範囲を越えオタクと呼ばれる程の知識と技術力を持っている。 近所の子供たちとも仲が良く、公園で彼が作った模型で一緒に遊んでいる。 子供たちからの評判も高い。 口癖は「愛と正義と勇気」。 その言葉の実践に日々心がけている。 元来の優しさと相まって、街で困っている人を見ると手を貸さずにはいられない性格。 時として自分のことを差し置いてまで面倒を看るため損をする事がある。 そんな彼のことを、彼を良く知る周囲の人間は心配しつつも暖かく見守っている。 長所は、打算や計算のない純真な心。 短所は、優しさからくる優柔不断。 特別事項「異性関係」 本人は異性に高い関心を持っているため、合コンあるいはテレクラに通っていた。 しかし、オタクであることと優柔不断な態度のためことごとく振られていた。 約4年半前に一度看護師と同棲をしたが、それも直ぐに終わってしまっている。 以来3年間特別な異性は現れていなかった。 約1年半前にある女性と3年ぶりに再会する。 以来、合コンおよびテレクラには顔を出していない。 その女性とは今年の春頃から恋人関係になり、現在は男女の関係までに進展している模様。 その女性の名は、林二湖。 10歳年下の現在高校三年生。 二人はお互いのことを大切に想い合い真剣に交際している。 二人の交際については林二湖の家族も承知している。 二人を知る者の話では、二人は互いを認め深く想い尊重し合っているとのこと。 その深い絆は並大抵のものではないとの証言もある。 結論 須藤威一郎が東京を離れない最大の理由は林二湖の存在によるものと考えられる。 私見ではあるが、彼らの絆は深いため須藤威一郎が帰郷することはまずないものと思われる。 以上 -------------------------------------------------------------------------------- 『たった2、3日で良くここまで調べられたものだ。 余程優秀な調査員なんだね。恐れ入った。 この報告書通りだったら私が心配するまでもないかねぇ。 ニコさんも、きっとこの調査員ぐらいあの子のことを分かってくれているんだろうから。 威一郎よ、がんばんな!』 おわり 2スレ 2-191様 無題 へ続く
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おうみのくに Oumi no Kuni しおうりじんくろう(塩売甚九郎) とりくぐらず(鳥くぐらず) たがのしろざる(陀我の白猴) あんねんとう(安然塔) 比叡山 すがめのこへび(酢瓶の小蛇) なすびばばあ(茄子婆) 琵琶湖 かいりゅう(海竜)、おおなまず(大鯰) たいかいのわに(大海鰐) こいのばけもの(鯉魚の妖精) 坂田郡 おばけいわ(おばけ岩) かつらざか(桂坂) 高島郡 とっかいこう いたちのひとつび(鼬の一ッ火) ありにちち(蟻に乳) かんえもんどんのたぬき(勘右衛門どんの狸) あみだうし(阿弥陀牛) なまぐさじぞう(腥地蔵) おせきじょろう(おせき女郎) 甲賀郡 きょうづか(経塚) てんぐのかれえだ(天狗の枯枝) なんがくばな(南覚花) じおうせんび(地黄煎火) ごろうおう(五郎王) 滋賀郡 栗太郡 ようごうすぎ(影向杉) おおがやのだいじゃ(大萱の大蛇) 野洲郡 みかみやまのだいじゃ(三上山の大蛇) おうみのじんろく(近江の甚六) 蒲生郡 おなべまつのへび(お鍋松の蛇) 神崎郡 ぞ 愛知郡 にじゅっしゃくのぼうず(二十尺の坊主) 犬上郡 ことろことろのてならい(子取ろ子取ろの手習) じぞうどうのこおに(地蔵堂の小鬼) 浅井郡 ばばあのばけもの(婆化物) 伊香郡 きつねのあかりけし(狐の灯消し) ちごい(血鯉) もどる
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陸奥国 大沼郡 大谷組 芋小屋(いものこや)村 大日本地誌大系第33巻 61コマ目 府城の西に当り行程7里17町余。 家数11軒、東西33間・南北1町20間。 山間に住す。 東は中川に傍(そ)ひ南北に田圃(たんぼ)あり。 東2町7間大成沢村の山に界ふ。 西8町48間冑中村の山に界ふ。 南3町7間大成沢村の界に至る。その村まで6町10間余。 北8町18間冑中村の界に至る。その村まで20町10間余。 この村の名主市之丞という者、上杉氏・蒲生氏・加藤氏の時の證文38通を蔵む。今その1、2を下に出す(※略) 山川 中川 村東20間にあり。 大成沢村の境内より来り、北に流るること29町冑中村の界に入る。 関梁 橋 村南3町余、中川に架す。 長9間・幅8尺。 隣村の通路なり。 神社 赤城神社 祭神 赤城神? 鎮座 不明 村中にあり。 鳥居拝殿あり。砂子原村三浦大隅これを司る。 寺院 地蔵堂 村中にあり。 創建の年月詳ならず。 村民の持なり。 Goo地図赤城神社
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陸奥国 会津郡 南青木組 一堰(いちのせき)村 大日本地誌大系第31巻 79コマ目 この村旧一関に作る。 相伝う。昔は街道にてここに関をすえ置きし故(ゆえ)の名なりとぞ(一説に鎌倉街道という)。 寛文中今の文字とす。 府城の南に当り行程1里12町余。 家数57軒、東西2町14間・南北5町33間。 四方田圃(たんぼ)なり。 東3町47間堤沢村の界に至る。その村まで9町20間余。 西7町20間大沼郡橋爪組本郷村の界に至る。その村は申(西南西)に当り30町計。 南6町20間花坂村の界に至る。その村まで8町50間余。 北2町22間徳久村の界に至る。その村まで7町50間余。 また 丑(北北東)の方5町3間中野村の界に至る。その村まで13町余。 寅(東北東)の方4町59間御山村の界に至る。その村まで11町20間余。 亥(北北西)の方7町35間飯寺村の界に至る。その村まで17町10間余。 端村 本羽黒(もとはぐろ) 本村より辰巳(南東)の方5町にあり。 家数7軒、東西58間・南北1町7間。 東は面川村の端村本羽黒に続き1村の如く。 三方田圃(たんぼ)なり(舊事雑考に飯田島(いひたしま)はこの地の旧名なるべしとあり。本郷村羽黒神社の条下を併せ見るべし)。 山川 鶴沼川 俗にこの村より下流を大川という。 村西4町にあり。 花坂村の境内より来り、北に流るること15町40間、飯寺村の界に入る。 水利 門田堰 花坂村の方より来り、田地の養水となり徳久村の方に注ぐ。 松堰 花坂村の方より来り、田地に灌ぎ徳久村の方に注ぐ。 神社 羽黒神社 祭神 羽黒神? 相殿 稲荷神 12座 伊勢宮 2座 宗像神 湯泉神 雷神 日月神 山王神 鎮座 不明 端村本羽黒にあり。 鳥居あり。 神職 天川信濃 府下東黒川蚕養宮村に住す。 天明4年(1784年)蚕養国神社神職佐瀬大隅が譲をうけ神職となる。 磐椅神社 祭神 大山祗命 「祗」となっている 鎮座 不明 村中にあり。 鳥居幣殿拝殿あり。 末社 八幡宮 本社の東に並ぶ 別当 常蔵院 本山派の修験なり。 開山を達運という。現住元譽は12世の孫なりという。 寺院 光明寺 村中にあり。 天台宗壽栄山と號す。郭内延壽寺の門徒なり。 縁起に拠るにこの地に旧阿弥陀堂あり、至徳中(1384年~1387年)亮珍という僧弥陀の霊夢を蒙り1寺を造営し、天文中(1532年~1555年)尊慶という僧再興すという。 本尊弥陀客殿に安ず。 地蔵堂 客殿の前にあり。 大坊墓 客殿の南に五輪1基あり。 無為真という僧の墓なりという。 この僧もと本村に住して(今太子屋敷という農民の家あり)太子守宗なり。親鸞越後より帰洛の時この家に宿せり。無為真深く親鸞に帰依して改て浄土真宗となりしといい伝う(府下石塚の条下を併せ見るべし)。 また府下千石町專福寺に伝わるところ少しく異なり。 地蔵堂 村南4町にあり。 草創の年月詳ならず。 六地蔵を安ず。長各5尺余。 俗に萩原地蔵という。昔この邊萩多かりし故(ゆえ)名けしとぞ。 六地蔵の名を記せし額あり。何人の書にかさだかならざれども土人は嵯峨天皇の勅額なりという。筆跡凡ならず。 御山村照谷寺これを司る。 古蹟 館跡 村中にあり。 本丸跡、東西17間・南北16間。 二丸跡、東西21間・南北17間。 土居隍(ほり)の形存す。 何人の住せしか詳ならず。 Google Map一ノ堰 羽黒神社(本羽黒) 磐梯神社 光明寺 萩之原六地蔵尊(一ノ堰六地蔵尊)
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陸奥国 耶麻郡 小沼組 辻(つし)村 大日本地誌大系第32巻 62コマ目 府城の北に当り行程3里28町。 家数16軒、東西1町10間・南北1町20間。 四方田圃(たんぼ)なり。 村東に米沢に通る裏街道あり。 東11町12間雄国新田村の界に至る。その村まで13町50間余。 西40間金沢村に界ふ。 南は村際にて金沢村に界ふ。その村まで4町20間余。 北は村際にて小沼村に界ふ。その村まで5町10間余。 また 申酉(西南西~西の間)の方40間宮目村の界に至る。その村まで3町30間余。 寺院 泉水寺 村中にあり。 曹洞宗北青木組恵倫寺の末山なり。山號を地蔵山という。 開基詳ならず。 慶長10年曹洞の徒了空来て修栄す。因てこれを中興とす。 本尊薬師客殿に安ず。 地蔵堂 村東3町10間余にあり。 3間半四面、南向き。 創建の時代詳ならず。 本尊地蔵、長5尺、座像なり。慧心作1寸8分の地蔵を體内に納む。 泉水寺司なり。 慶長中(1596年~1615年)この地蔵の賽銭金沢村と争論ありし時の裁許状、今肝煎仲條務右衛門が家に蔵む。その文如左。 (※略) 田舎代とは葦名氏の時をいう。蒲生氏を上代といい、上杉氏を越後代という。 (※略) Google Map辻地区 泉水寺 辻地蔵尊